立川直樹の内省日記

2010年9月9日(木)

9月7日(火)週末をまたいで楽しんだ時間旅行がフェイドアウトし、午後2時過ぎの飛行機で小松に向かう。現地の温度は26℃。久しぶりの30℃以下で曇空というのが新鮮な印象を受ける。これって不思議だ。金沢では工事中の歌劇座から金沢城・三の丸広場、赤羽ホールを藤村さん、山本さんと回り、北国新聞社で打合せ。いろいろなプロジェクトの企画が出て、おもしろい展開になりそうな気がする。夕食はこのところ贔屓の“むら井”。仕事の話とともに藤村さんが永島達司さんと内野二朗さんという僕にとって2人の恩人の話もしてくれ、エンターテイメントの世界の移り変わりの放談のような酒宴になった。気がつくと、あっという間に4時間近く経過。その後は雨の中をタクシーを走らせ、主計町の“輝”に向かって赤ワイン。“遠くの親戚より近くの他人”という言葉が酔いとともにふっと頭に浮かんだ。藤村さんとは初めて出会ってからもう40年以上の時が流れている。


9月8日(水)目が醒めると、窓を打つ雨。テレビで天気予報をチェックすると、雨台風が北陸地方に向かって進んできている。また飛行機が飛ばなかったらどうしようと心配しながら空港に向かったが、15分遅れで無事に出発、羽田に到着後はTOKYO FM HALLで始まった“JET STREAM~MUSIC AROUND THE WORLD”のリハーサルにかけ込む。武部聡志、鳥山雄司という気心の知れた人たちにバンドを組んでもらい、そこにcobaやTOKU、寺井尚子さんという才能と技量のあるミュージシャンを加え、大沢たかおさんがナビゲートするという試みはリハーサル初日でしっかりと形になり、作業は順調に進んでいった。夜は河野洋平さんの主宰で“EdiTion Koji Shimomura”で食事会。森英恵さんやパメラさんたちとの会話も弾み、ゆったりとした2時間半が流れた。その後は南麻布の“TOKYO GREAT VISUAL”で“月刊神社”のプロジェクトの打合せが入っていたが、レストランを出ると、思いがけない涼しさで、かつ時間も少しあったので、中間に地下鉄を使い、散歩しながらTGVに向かう。普段は車で通り過ぎてしまうところにはお店やお寺など興味あるものがふんだんにあり、思わぬ拾いものをした感じ。“月刊神社”も楽しい仕事になりそうだ。


9月9日(木)朝起きると、久しぶりに暑さから解放された感覚があった。昼からのリハーサルの前に国立新美術館の<マン・レイ展>を開館をめざして見に行ったが、歩いていても気持がいい朝だった。そして、マン・レイの遺族が設立し、全作品の著作権を所有するマン・レイ財団所蔵の写真、絵画、彫刻、デッサン及びマン・レイ自身の所持品を一堂に集めて、2007年からヨーロッパを巡回している展覧会は予想通りの素晴しいものだった。改めて自分がマン・レイから影響を受け、その作品を愛し続けていることを実感。実際に訪れたことのあるモンパルナス墓地にあるマン・レイとジュリエットのお墓の写真も10年前にやった“20世紀のお墓参り”の忘れ難い記憶も鮮かに甦ってきた。そこでいいエネルギーをもらったこともあって前日に続いてのTOKYO FMホールでのリハーサルは至極快調。きちんとアレンジされて音楽に大沢たかおのナレーションがのった時の化学反応は素晴しく魅力的で出演者も関係者も満足気な表情を浮かべていたのがうれしかった。リハーサル後はチャリティCDの打合せをした後、松坂氏と軽い打合せを兼ねて“va-tout”で酒宴。シャンパンとビゴール豚の生ハム、タコのカルパッチョが疲れた身体を気持良くなごませてくれた。

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