WORKS~立川直樹全仕事~

1982年 SIDESTORY 4

モダーン・コレクション

m: 当時の日本のニュー・ウェイブ・シーンで注目されていたアーティストが総出演という感じだと思うんですが。
t: うん。この年の中でも重要な仕事だったと思う。ゼルダとかの女性バンドを集めて一つのコンサートを作っていくやりかたもかなり早くやったと思う。

「ひとりぼっちのコンチェルト」

m: これもまたこの頃に他のプロジェクトでも一緒に仕事をしている豪華メンバーが参加したレコードですね。
t: それもそうなんだけど、これはアイドル写真集とレコードを一緒に売っていくっていう手法の先駆けなんですよ。同時期にパルコのウォール・ペイント組み合わせてね。

振り返ってみて初めてわかること

t: でも、考えてみたら、70年代にシステムがわかんない中でコスモス・ファクトリーとかやってて、自分で機材を輸入した り、いろんなタフなことをやってたのもこの年ぐらいにやってたいろんなことに繋がってるのかもしれないね。だから、失敗したとかっていうのも、全部、糧に はなってるのかな。
m: 立川さん、失敗したなって思ってることもありますか?
t: うん、結構あるよ。ボタンの掛け違いみたいなことなのかもしんないけど、あそこであともう少し突っ込んどくべきだった なとか、行っとけば完全にブレークしたのにあそこでなんで気が引けちゃったのかなとかさ。また逆にやめときゃよかったのに、なんであそこまで突っ込ん じゃったのかなとかっていうのもあるし。
たとえばセルジュが一時、ハード・コアな映画をやりたいって言ってたことがあったんだけど、彼とそうやって映画の話をしてたあの時から10年後だったら、もしかしたらその映画の製作費を集めることができたかもしれない。
でもその時はシステムがわかんなかったからできなかったというかやらなかったんだけど、今思えばその時にそういうシステムがわかる人と組むべきだったんだよね。
m: それはそういうシステムがわかる誰かと組むっていう選択肢もあった、っていうことなんですか?
t: うーん。あればやってたのかもしれないから・・・なかったんだろうね。
うん! だからさ(笑)。
こうやって振り返るからそういう話ができるんで、その時はもう夢中っていうかとにかく熱中してやってるから、あんまりわかんないよね。振り返ってみてあれはやっとくべきだったなとかやるべきじゃなかったなっていうふうに思うってことであって。
ただね、たとえば昔自分がやった仕事を誇らしげにあれをやったんだ、ってずっと書いてたりする人っているけどそういうのは昔のヒット曲の話をしているみたいでぼくは嫌なんですよ。
だからニール・ヤングが、今回の来日公演で第一部は(新譜の)「グリーンデイル」をやって、第二部では「ライク・ア・ハリケーン」とかをやるけど、別におれは過去にすがって生きてるわけじゃないんだって発言してるのってぼくはそうだよな、と思うんだ。
ぼくは「今やっているもの」と「これからやるもの」が一番好きで、一番興味があるっていうふうでいたいんだよね。

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